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インタビュー

ニットアーティスト 笹谷史子さん

1981年向日市生まれ。笹谷さんが手にしているのがモチーフ。「息長く続ける」という活動の詳細はhttp://atricot.jp/tjwkへ。7、8月にはモチーフをつなぐ集まりも 撮影/竹中稔彦

編む人だけじゃない、みんなつながっていくんです

「東日本大震災の被災者のために自分のスキルをどう使えば…」。そう思い悩んでいたニットアーティスト・笹谷史子さんが始めた支援プロジェクトとは。



トロント発の被災地支援プロジェクト「Think Of Japan While Knitting」。これは、約10センチ角のモチーフ編みをつなげ1枚のブランケットにして、販売。その売上金のすべてを「あしなが育英会」に寄付するという活動です。

「モチーフ1枚なら、初めての人も1時間程度でできます。これなら、『被災地のために何かしたい』と思っている人が家事や子育ての合間でも取り組みやすい。これは、すごくいい!と思って、日本でも始めたんです」 

笹谷さんの呼びかけで、現在150人ほどが参加、既に1600のモチーフが集められています。 「一つ一つを見ていると、編んでくれた人の手や指を想像して、胸が温かくなってきます。小さい手、柔らかい手、いろんな手が動いてくれて、今、私の手元にあるんだって」。そして、それらをつなげて、1枚のブランケットが完成。

「全然接点がない人同士の作品をつなぐことは、人と人もつなげる活動だと思っています。でも、それは編んでくれた人だけではありません。糸を寄付してくれる人、ブランケットを販売してくれるお店、買ってくれる人、みんながつながっている。編めなくても、“自分ができること”を探して参加してもらえれば」
ブランケットにつなぎ合わせる作業は今月からスタート。10枚以上ができる予定です。

「今は、1600のモチーフと糸に囲まれて眠っている状態なので、早くしないと、とちょっとプレッシャーです(笑)」

(文・内山土子 

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