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読者が推薦!私の街の“いい女”

郷土愛でつながってます 京都で活動する県人会

「結婚を機に京都に移り住んだ」「大学が京都で、そのまま住んでいます」。そんな他府県出身の読者も多いのでは? 今、京都に愛着を持って住んでいても、やはり生まれ育った“ふるさと”は特別なもの。その気持ちを同郷者同士で分かち合えるのが「県人会」です。

京都にある県人会を取りまとめているのが「京都ふるさとの集い連合会」。ここには現在、北海道から沖縄県まで、41の県人会が参加しています。
そもそも「京都ふるさとの集い連合会」が結成されたのは、1983年にスタートした「全国都道府県対抗女子駅伝競争大会」がきっかけ。全国のランナーが京都に集結するということで、各県人会がふるさとの選手を応援しようと始まったのだそう。大会の際には各県人会が郷土の味をふるまうお店を出しているので、目にしたことがある人もいるかもしれませんね。
今回は、そんな京都で活動している県人会の中から5つの団体を紹介します。あなたの故郷の県人会が入っているかも!?

島根県人会

「みんなで会の法被着ようか」「後ろにポスター張る?」と、撮影時も島根愛がたっぷり!

今年の「石見神楽奉納」の一場面。
スサノヲノミコトの大蛇退治のシーンです

「うちは、いろんなことしちょーますわ」と島根弁も交えながら、活動について話してくれたのは「京都島根県人会」の相談役・小川龍朗さん。

その筆頭となるのが、7月16日、八坂神社で行われる「石見(いわみ)神楽奉納」です。石見神楽は、島根県の伝統芸能。八坂神社御祭神のスサノヲノミコトが演目に登場することから、現地の社中を招き、奉納しています。40年近く続いているそうですよ。

「当日は300人、いや500人くらいかな。たくさんの人が来るから、受け付けや会場整理で大変です」と同会副会長の下田弘子さん。とはいえ、幹事長の畑中雅詔さんからは、「長くやっているから、段取りは例年通り(笑)」との発言が。もうすっかり体に染みついているんですね。

そのほかにも、「ふるさと訪問」と「園遊会」を隔年ごとに実施したり、「親睦を深めるため」、ひんぱんに(⁉)飲み会を開いたり…。島根が舞台になったNHKの連続テレビ小説「だんだん」の放映時には、「だんだんフェア」を京都で開いたこともあったのだとか。

「それというのも、やっぱり“故郷”という意識があるから」と会長の青木謙整さん。「郷里があるから今日がある。同じ場所から出た者同士で話をするのも楽しみ。島根で生まれて、育った者が郷里を思いながら集っているんです」

高知県人会

円山公園内にある坂本龍馬と中岡慎太郎の像の前で。この日は、200人ほどの会員のうち12人が
集まってくれました

「京都高知県人会」会員の皆さんと待ち合わせをしたのは、高知といえば…の坂本龍馬の銅像前。円山公園内に、中岡慎太郎と並んで立つ像があるって知っていましたか?

「近くまで来たら、ちょっと足を延ばしてここに来ます」とは、入会して約18年という高橋恵美子さん。やはり高知県人にとって坂本龍馬は特別な存在なんですね。「高知の人じゃなくっても特別だとは思うけど(笑)」

そんな高知県人会の行事は、坂本龍馬に関連することがいっぱいです。

会長である吉本幸男さんに聞くと、まず、毎年11月に開く墓前祭。

「この日は、龍馬の好物だったという『軍鶏(しゃも)鍋』を参拝客にふるまいます。高知の軍鶏を取り寄せて作るんですが、ずんどうを6個使って、それぞれ4回転させるんです。1500人分をメンバーで作るんですよ」

そして、今回の撮影場所の銅像の清掃も。

「この像は、昭和37年に初代会長が私費で寄贈したもので、年に一度、清掃活動をしています」と話してくれたのは副会長の岡崎憲二さんです。なんとクレーンを使っての大がかりな作業なのだとか。

そして、高知県人といえばお酒が大好き!というイメージがあるのですが、実際のところはどうなのでしょうか。

「嫌いじゃないです(笑)」と高橋さん。「高知の人は“寄る”のが好き。みんなで集まって、お酒を飲みながら楽しむのが好きなんです」 そういって、取材後は県人が集う、おなじみの店へと向かっていく皆さんでした─。

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