ホーム > > インタビュー

インタビュー

「Genmo・1畳美術館」企画者 成実憲一さん

成実さんの後方に写っているのが「Genmo・1畳 美術館」。
6月4日(月)~15日(金)は府庁NPOパートナーシップセンターにて開催

多くの人に見てほしい。それで、畳だったんです

Genmoって? 1畳美術館って? えっ移動式? さまざまなハテナがうずまく展覧会「Genmo・1畳美術館」。その魅力とは─。



成実憲一さんは「Genmo・1畳美術館」を主催する知的障害者支援施設「テンダーハウス」の職員。このイベントの発案者です。

「“Genmo”とは原毛(げんもう)で作ったアート作品のこと。施設利用者が手がけた作品を展示する場所をつくりたいと企画しました。いろんな人に見てもらいたかったので、最初はリヤカーに作品を載せて歩いて回ろうかとも思ったんですが(笑)、私、思いついたんです」

そのアイデアというのが、“畳”。1畳の畳の上に、畳で作った台を置いて作品を並べるのです。

「1畳分のスペースなら場所を貸してもらいやすいし、例えば公共施設などに、いきなり“和の空間”が生まれるというのも非日常で目を引くな、と。京都の畳職人さんにも協力してもらい、すすめてきました」

スタートは4月。1年で京都市内12カ所以上を巡回する予定です。

意外性を楽しんで

「作った本人は設置や撤収時しか会場には来ませんが、来場者に『これ私が作ったんです』と言っているのを目にすると、作品を作ること、見てもらうこと、人々と触れ合うことに喜びを感じているんだなと思ってうれしくなります」

“Genmo”は、両手に収まるほどの平面作品。毛糸ならではの暖かみと柔らかさを感じると同時に、見る人の想像力を刺激する作品です。

「タイトルは付いていますが、制作途中いろんな偶然が重なって、思わぬ仕上がりになった物もあります。畳との組み合わせも含めて、“意外性”を楽しんでください」

(文・内山土子

このページのトップへ