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試写室・劇場から

ライオンキング

大阪四季劇場にてロングラン公演中

©Disney

斬新な演出とワイルドなロマン
サバンナに響く壮大な生命賛歌

初演のブロードウェーでは、98年度トニー賞6部門を獲得し、東京の四季劇場(春)では同年のこけら落とし公演以来、実に13年目のロングラン公演を続行中。そして大阪では、12年ぶりの公演となる『ライオンキング』。

アフリカのサバンナ。サークル・オブ・ライフ(生命の環)をテーマに、ライオンの王・ムファサの王子・シンバが、王位を狙ってムファサを殺し、シンバを王国から追放した叔父・スカーと対決するまでの、苦難とその成長する姿を描いたディズニー・ミュージカル。

何よりも気鋭の演出家、ジュリー・ティモアの演出が斬新である。俳優たちは頭上に独特の仮面をつけたり、人形と使い手(俳優)との融合、また、文楽や能、パペットや影絵などをヒントにしたこの演出法が、海外ではエキゾチックで新鮮と評価され、日本人には親しみを感じさせる。俳優たちはその分、演技・歌・ダンス以外にも高い技術を要求されるのだが、そこはさすがの劇団四季である。オープニングからとにかく楽しい!

個人的には、すごみや迫力の中に、えもいわれぬ華とペーソスを感じさせる悪漢・スカーが気に入っている。見終わったあと「ハクナ・マタタ(心配ないさ)!」という哲学を受け取って帰れそう。

(ライター あさかよしこ 

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