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「西京銭湯部隊・沸いてるんジャー」の活動がスタート

「愛する銭湯と地域のために立ち上がろう!」。そんな熱い思いをもった仲間が集まり、結成されたのが、その名も「西京(さいきょう)銭湯部隊・沸いてるんジャー」。活動拠点である西京区の「桂湯」に集まり、銭湯に負けないほどの熱~い思いを語り合いました。

「西京銭湯部隊・沸いてるんジャー」のメンバー。(左から)嶋崎さん、村谷さん、谷さん。「コスチュームや決めポーズなども現在検討中(笑)」

「西京区で営業している銭湯は、昨年から『桂湯』1軒のみ。ここがなくなれば、西京区は京都市の行政区で唯一の銭湯空白区になってしまう」。その危機感が、結成のきっかけと話すのは、レッドこと「西京銭湯部隊・沸いてるんジャー」の代表・嶋崎雅嘉さん。

京都府公衆浴場生活衛生同業組合によると、京都府の銭湯数(休業含む)は、平成24年4月で176件、平成25年7月5日で165件と、年々減少傾向にあるとのことです。

同チームは今年5月に発足し、嶋崎さんら5人が所属。メンバーは、同区主催の、まちづくりに関心のある多種多様な人が集まる「ふらっと西京」を通して出会ったのだそう。この事業ではプロジェクトチームが複数誕生し、そのうちの1つ。同チームに興味のある人は「ふらっと西京」で声がけを。

「共同浴場は、日本の歴史や文化、地域と密接に関わってきた。そのお風呂屋さん文化を、われわれの世代で絶やしてはいけない」と、お風呂屋さん愛好家のイエローこと“釜たくぞう”さんは話します。 また、グリーンこと太田洋子さんが「子どものころに銭湯を利用していて、独特の雰囲気が大好きでした」と語る一方で、結成をきっかけに銭湯を初体験したピンクこと谷侑衣子さん。「この気持ちよさを多くのみんなに知ってほしい!」

「お風呂屋さんは人の交流の場であり、公衆道徳を身につける場でもある。体だけではなく、心も磨いてくれるんです」(釜たくぞうさん)

寸劇やマジックなど、子どもが楽しめるイベントを開催

会場となる「桂湯」は昭和4年創業。8月26日の本番に向け、リハーサルを行う寸劇紙芝居のグループ「アフロのおはなしや」は、「銭湯というステージは初めてなので、とても楽しみです!」

同チームは8月26日(月)に、桂湯にて第1回となるイベント「わくわく桂湯」を行います。小学生の子どもを持つファミリーなどを対象に、寸劇、マジックなどのステージのほか、参加者と一緒にダンスや歌を楽しむ催しも。

「企画やプログラムは、メンバーのアイデア。銭湯の魅力を再発見するきっかけになれば」(嶋崎さん)

桂湯の主人でもあるブルーこと村谷純一さんは、「若い世代が自発的に声を上げ、熱心に取り組んでくれている。頼もしいですね」とにっこり。

今後はウオーキングや音楽などのイベントを検討するだけではなく、まちづくりの拠点となる銭湯の生かし方を提案していきたいと考えているのだとか。

「子育ての情報交換、世代間の交流、高齢者の居場所づくりといった地域の課題にも、活用していけるのでは」「災害時のライフライン確保や被災者ケアなど、防災面での役割も重要だと思う」「銭湯の利用も促進したい。そうすることで、独居高齢者の入浴時の事故予防や省エネにもつながるはず」と、メンバーからは銭湯の多彩な可能性についての意見が飛び交いました。

「わくわく桂湯」は8月26日(月)午後1時〜。荒天時は9月16日(祝・月)に順延。桂湯(西京区桂木ノ下町21-2)にて。参加無料。西京区民以外も参加可。希望者はwaiteru_waiteru@yahoo.co.jpにて問い合わせを。

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