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向日市のマンションで「イトーピアクロリティーサロン」を開催

ちょっとした会話が、日々の生活に潤いをもたらすことってありませんか? 今春、向日市にあるマンションの集会場で、月に1度、茶飲み話やスポーツ輪投げ「クロリティー」を楽しむサロンがスタート。地域の高齢者の間に、交流の〝輪〟が広がっているようです。

「観戦しているだけでもワクワク」

「あいさつを交わす程度だった人とも、おしゃべりして付き合いが深まりました。こういう場をつくってもらってよかったです」という声も

ゴム製のリング(輪)を、ボードのポールめがけて投げると…。みんなの視線がリングを追います

訪れたのは、交差点一文橋のそばに位置する大型マンション「イトーピア向日」。1階のマンション集会場に、次々と人が入っていきます。

「おはようございます」「今日は、水野さんがお手製の青ジソジュースを持ってきてくれてますよ。ほら、作り方の紙も」「あら、おいしい」と、にぎやかな声。思い思いの席に着き、早速おしゃべりに花が咲いています。

参加者が囲むテーブルの横には、輪投げのボードとレーンがセッティングされています。月1回、第2木曜の午前中に開催されている「イトーピアクロリティーサロン」。この日は、同マンションの住人など近隣から18人が参加していました。

「ちょっと、やってみましょうか」と男性が立ち上がり、輪投げのレーンの方に。「クロリティー」とは、1988年にはじまったニュースポーツの一種。大会が開催される乙訓地区では、高齢者を中心にいくつものチームが結成されるくらい、おなじみの競技です。輪を投げる位置、輪の入ったボードの場所などで得点が決まります。

輪がうまく入ると、他の参加者から拍手喝采!スポーツ観戦が趣味という女性は、「見ているだけでもワクワクして楽しいですよ」と話してくれました。

お互いの“元気”を確かめる場に

60~80代後半の年代が参加。後列左側が水野敬一さん

「マンション内の高齢化が進み、一人暮らしの人も増えてきました。ついこの前まで元気だった人が、急に病気になったり、引きこもりのような状態に。サポートしあうことが必要だと思って、みんなと相談してこのサロンを立ち上げました」とイトーピアクロリティーサロンの発案者で世話人代表の水野敬一さん。

そして、この5月、向日市社会福祉協議会による地域住民の社会参加を支援する取り組み「ふれあいサロン」の一つとしてスタートしました。

「クロリティーといっても、要は子どものころに誰でも経験したことがある輪投げ。もちろん、お茶を飲みに来るだけでもかまいません。月1回ですが、ワイワイと楽しく過ごして、お互いの元気を確かめるのが目的です」(水野さん)

真剣な表情で輪を投げていた女性は、「私は一人暮らしですが、ここに来ることが活力になっています。クロリティーの腕前? そりゃ、真ん中のポールに入るとスカッとしますよ」。

次回は、8月7日(木)午前10時~正午。イトーピア向日集会場(向日市上植野町堂ノ前5-3)。参加費、申し込み不要。

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