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京都一周トレイルに新ルートが誕生

大文字山、愛宕山など、京都市街を囲む山々を結ぶ、全長約80キロの「京都一周トレイル」。5コースある中の東山コースを南に延ばした「伏見・深草ルート」が、昨年11月にできました。登山服に身を包み、約9.5キロのトレッキングがスタートです!

今回の案内人・松本さん。伏見・深草ルートの設定にも携わり、コースの提案などをしたのだそう(伏見桃山城にて)

午前9時30分、スタート地点である京阪「伏見桃山」駅を出発。駅前でさっそく「京都一周トレイル」と書かれた標識を見つけました。トレイルの大事な道しるべです。

「伏見・深草ルート」は京阪「伏見桃山」駅から御香宮神社、明治天皇陵の横を通り、伏見桃山城、伏見北堀公園、大岩山展望所、大岩神社、伏見稲荷大社奥社へと向かうコース。険しい山道は少なく、初心者も挑戦しやすいのだとか。

「駅前から伏見桃山城へと続く道は大手筋通。伏見城の『大手門』に由来した名前です」とは、今回の取材に同行してもらった京都府山岳連盟トレイル委員長の松本二郎さん。

15分ほど歩くと「本来はここで曲がるので、明治天皇陵の前までは行きません。でもせっかくなので寄りませんか」と松本さんから提案が。軽い気持ちで賛成した記者を待っていたのは、230段あるという急勾配の階段です。息切れしつつ何とか上へ行くと、厳かな雰囲気の御陵が目の前に。景色も良く、寄り道をして正解でした。

230段を上って少し自信がついたところで、横道を使い正規ルートへ。次は伏見桃山城です。 「城内には入れませんが、春は周りに桜が咲くので、家族でお花見をするにもぴったりですよ」

晴れた日、大岩山からは大阪の景色も

城を後にし、いよいよ山登り本番。2010年に作られた大岩山展望所へ向かいます。「今日は天気が良いから、きっとあべのハルカスも見えますよ」という松本さんの言葉を楽しみに、長くて急な坂道を上り始めて30分、午前11時15分に展望所に到着!

京都市街が眼下に広がり、左方面には伏見桃山城、その奥にはうっすらではありますが、確かにあべのハルカスも。ここで少し早めのランチタイム。美しい景色とおにぎりに、疲れも吹き飛ぶようです。

細い山道を下っていくと、何やら不思議な鳥居を発見。西洋風の文様が彫られ、形も鳥居というよりは門に見えますね。

「これは大岩神社の鳥居で、日本画家・堂本印象がデザインしたもの。印象のお母さんがよくお参りにきていたのが縁で、2基の鳥居を寄進したそうです」

山を下りると住宅街に。目印が少ないので、標識を見逃さないよう注意が必要です。「この先は伏見稲荷大社の裏山になります」。そろそろラストスパートです。

竹林を進んでいくと、前方に見えてきたのは赤い鳥居。スタートから3時間半の午後1時、伏見稲荷大社にゴール! 山の静けさがうそのように、多くの人でにぎわっています。無事にたどり着いたことへの感謝を込め、お参りしました。

京都一周トレイルの問い合わせは京都市産業観光局観光MICE推進室=TEL:075(746)2255=へ。

山登りをする際は十分な装備をし、ガイドマップを持って行きましょう。京都一周トレイルのコースガイドマップは京都駅の京都総合観光案内所などで販売。全5冊。各500円(「西山」のみ300円)

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