ホーム > > 特集:社会・生活 > 「町家倶楽部」のイベントを通して、地域の人がつながります

「町家倶楽部」のイベントを通して、地域の人がつながります

JR「長岡京」駅の近く、西国街道沿いに立つ「神足(こうたり)ふれあい町家」。江戸時代末期に建てられた商家が、レンタルスペースとして活用されています。今春からは月に2回ほど、「町家倶楽部」を開催。地域の人たちが憩いの時間を過ごせるイベントが行われています。

気軽に参加できるよう入場無料、出入り自由

四季の花々が植えられた庭園に、スタッフが集合。前列中央が倉谷さん

「気軽に足を運んでもらいたいので、『町家倶楽部』のイベントはいつでも入退場OKです」と話すのは、「神足ふれあい町家」の副館長・倉谷(くらたに)進さん。

倉谷さんによると、これまで発表会や同窓会などで利用する人はいても、ふらっと立ち寄るという人はいなかったのだとか。

「せっかくの地域の財産なのに、もったいないと感じていました。ただ、自由に活用してほしいといっても、扉を開けて『はいどうぞ』というだけでは、なかなか人は集まりませんよね」

そこで企画されたのが「町家倶楽部」。開館時間中の午前10時~午後5時は同施設を無料開放し、イベントを開くことにしたのです。

気軽に参加できるよう入場無料、出入り自由

山登り仲間が集まってできた「どじょっこふなっこ」。「演奏にもそのときからの結束力がでるようです。ひと味違う音色だとほめられるんですよ」とメンバー

もと保育士のメンバーが手遊びを担当。シンプルな動きでも組み合わせ方やスピードを変えると難易度がアップ!

築167年の「神足ふれあい町家」。国登録有形文化財の「旧石田家住宅」を生かした施設です

取材に訪れたのは、「町家倶楽部」の1回目。午前中は、普段からこちらを練習場所として利用しているオカリナサークル「どじょっこふなっこ」が登場しました。

オカリナ演奏では「花祭り」や「エーデルワイス」など8曲を披露。オカリナの優しい調べに来場者たちは静かに耳を傾けていました。

その後のコーナーでは雰囲気は一変。みんなで合唱したり手遊びやゲームをしたり。会場が笑い声に包まれる場面もあり、みなさん楽しそう!

開始直後は10人ほどだった参加者は、時間を追って少しずつ増えていきます。

終了後、「こうして発表の場があると練習にも熱が入り、上達できそうです」と出演者の一人。「今日は、ちょっと失敗もしちゃったけど」とのカミングアウトに倉谷さんは、「おかげで場が和みました。ゆるーく、仲ようという雰囲気を大切にしています。だから、そういうのもいいんです」とニコニコ。

実はこの日、会場を訪れていた高齢者施設の職員から「どじょっこふなっこ」へ、イベントの出演オファーが寄せられたそう。「ここで新たなつながりが生まれていき、とてもうれしいです」(倉谷さん)

今後も毎月、第1・3土曜日の月2回、「町家倶楽部」を開催予定。
出演者やボランティアも募集中です。喫茶コーナーもありますが、開催日はお弁当やおやつの持ち込みもOKとのこと。

問い合わせは「神足ふれあい町家」(長岡京市神足2丁目13-10)=TEL:075(951)5175=へ。
※同施設の開館時間は午前9時〜午後6時

次回以降の「町家倶楽部」
● 第2回:5月7日(土)
午前10時~正午…
おいしいたけのこのおはなし(トーク・小川修司さん/小川食品工業株式会社)

午後1時~3時…
あみものを楽しもう(ワークショップ・小林広子さん)
※毛糸は会場で用意(実費要)。手持ちの毛糸の持参も可

午後3時~5時…
「京の和菓子」あれこれ―今、伝えたいこと(トーク・西山喜久治さん/竹の子最中喜久春)
● 第3回:5月21日(土)
認知症の勉強会など

このページのトップへ