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試写室・劇場から

五木ひろし特別公演

5月29日(日)まで、大阪新歌舞伎座にて公演中

撮影/江川誠志 5月7日・夜の部の舞台より

昭和の香りを漂わせながらのアッパレなステージ!

「変わらないなァ」と思う。三度の改名を経て、“五木ひろし”の名で再デビューを果たしてから45年になるという。艶のある歌声、情緒豊かな節まわし、そしてそのルックスまで、45年間、ブレずに“五木ひろし”を維持し続けている。これはスゴイことである。

さて公演は三部構成。第一部は、「皐月に歌う」と題し、「よこはま・たそがれ」をはじめ、「長良川艶歌」「千曲川」などのヒット曲と舞による“和”の世界。

第二部は、NHKテレビのレギューラー番組としても人気の「五木先生の歌う!SHOW学校」の舞台版。ここでは日替わりゲストと共に、それはそれは予測不能のハジケッぷりを発揮! 笑いの本場・大阪の舞台で、これだけ笑いを取れるのもアッパレである。

第三部は「スペシャルビッグショー」。ゲストの代表曲、そして五木の絶唱。特に新曲「九頭竜川」が心に響く。

全体に昭和のいい香りを漂わせながらも、メリハリのあるステージが心地よい。出演者全員の歌唱力の確かさはもちろん、日替わりゲストの中でも、山内惠介と大江裕の、それぞれの個性を生かしたノリのよさがチャーミング。そして何といっても、五木ひろしの、ベテランとしての度量の豊かさや器用さが全開。見応えある舞台である。

(文筆業 あさかよしこ 

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