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インタビュー

武信稲荷神社宮司 仲尾宗泰さん

後ろに見えるのは、坂本龍馬がお龍への伝言を幹に書いたとの言い伝えが残る榎(えのき)の木。「秋になると落ち葉の量がすごくて、掃除が大変!」だそうで、本書では、その様子もユーモラスにつづられています

30年後の自分には書けない“神主日記”です

約10年間のサラリーマン生活を経て、平成17年より宮司となった仲尾宗泰さん。昨年暮れには、エッセー集「神主ライフ!」(徳間書店刊)を出版しました。



「普段の話し方に近い言葉で書く、ということを意識しました」と仲尾さん。著書「神主ライフ!」では、「神社に狛犬がいる理由」「“ツイてる”“ツイてない”の語源」「神主の一日」といった話題が、ひょうきんな語り口で紹介されています。

「たとえば30年後など、それなりの立場になっていたら、こういうものは書けないと思う。今だからできることをしたかったんです」仲尾さんが約4年前から書いてきたブログを東京の編集者が愛読していたことから生まれた本書。ブログは「一般の人にも、神道や神様のことを身近に感じてもらいたい」と始めたのだそう。

「神道って、敷居が高いイメージがあるでしょ? でも本来は、生活に根ざした身近なものでもある。少しでも興味を持てば、“もっと知りたい”と感じられる奥深さがあるので、きっかけをつくりたかったんです」と仲尾さん。

身近な神社でありたい

三条会商店街(中京区)のすぐそばにある武信稲荷神社。本書では、ほぼ毎日参拝に訪れるおじいさんや、境内で“こっくりさん”をする子どもたちなど、“ご近所さん”との交流も描かれます。

「街の人、特に子どもたちにとって身近な場所でありたいですね。お宮で遊ぶ子たちの中には、境内の前を通るとき、頭を下げていく子もいます。暮らしの中で神様を敬う気持ちが身についていたら、自然と他人にも敬意を払える子になると思うんです」

ブログ「神社のススメ~神主のひとりごと~」=http://jinjakannushi.blog89.fc2.com/

(文・佐竹香苗 

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