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試写室・劇場から

オース!バタヤン

7月20日(土)から京都シネマで公開

©2013 ALTAMIRA PICTURES, INC.

昭和歌謡の名物男バタヤン。その破天荒な魅力に迫る!

今年4月に94歳で亡くなられたバタヤンこと田端義夫さんを追ったこのドキュメンタリー映画は、彼の歌に親しんだ世代には懐かしく、彼のことを知らなくとも音楽好きなら非常に興味をひかれる好編だ。こういう個性あふれる日本の歌手がいたことを改めてかみしめながら、追悼の気持ちとともに記したい。

田端さんは、極貧生活とさまざまな職種を経験したのち、19歳の時にアマチュア歌謡コンクールで難関を突破して優勝し、芸能界の道に入った。私の祖母もよく口ずさんでいたが、『島の船唄』や『大利根月夜』『かえり船』などヒット曲を連発していく。「オース!」で始まる舞台あいさつや、胸高く水平に構えたギターを奏でながら歌うその声は実に独特である。だが、この映画にも出てくるように、意外や意外、ジャズなどを歌ってもみごとにはまってしまうのだ。

また、私生活では4度も結婚、女性に目が無いことでも知られ、スターなのにどこか『普通のおっちゃん』ぶりを発揮して、妙にかわいかったりする。司会・浜村淳さんの名調子に導かれ、大阪・鶴橋で開かれた晩年のリサイタル風景では、思わず爆笑の場面もいっぱい! 菅原都々子、白木みのる、立川談志、寺内タケシほか、各界からのコメントも面白い。田村孟太雲監督。

(ライター 宮田彩未 

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