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試写室・劇場から

否定と肯定

12月8日(金)からTOHOシネマズ二条で公開

©DENIAL FILM, LLC AND BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2016

世界を驚かせた法廷対決を魅力的な配役で描く

これは、1996年から約4年をかけて実際に争われた裁判を描いたもの。論点は、「ナチスによるホロコーストはあったのか、なかったのか」ということだから、世界の耳目を集めた。

ユダヤ人歴史学者リップシュタットは、自著の中でホロコースト否定論者として批判した歴史学者アーヴィングから、名誉毀損(きそん)で訴えられる。弁護団をそろえ、真っ向から闘う決意をしたリップシュタットだったが、裁判は予想を超えた展開となっていく。

誰もが知っている歴史的事実でさえ、ある偏った考えのもとに否定する人がいて、そういう人に扇動される人がいる。怖いことではないか。特に大量で多様な情報が行きかう現代において、私たちはいつも気をつけていなければならないのではないかと映画は語っているように思える。

リップシュタット役のレイチェル・ワイズをはじめ、トム・ウィルキンソン、ティモシー・スポールなど、ベテランの味をにじませた演技も見どころ。監督は、ミック・ジャクソン。

(ライター 宮田彩未 

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