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インタビュー

俳優 風間杜夫さん

1949年東京都生まれ。
映画「蒲田行進曲」で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞受賞。2010年紫綬褒章受章。
舞台「セールスマンの死」は12月8日(土)・9日(日)兵庫県立芸術文化センターで。
A席6000円ほか。問い合わせは芸術文化センターチケットオフィス =TEL:︎0798(68)0255=へ

「元気で長生きしたいから新しい挑戦を続けるんです」

テレビドラマや舞台、映画はもちろん、意外なところでは落語家としても、精力的に活動を続けている俳優の風間杜夫さん(69歳)。この春には、長いキャリアの中で初めてミュージカルに挑戦したことでも話題となりました。またひとり芝居の新作や、数々の名優が演じてきた名作舞台の主演も控えています。いくつになってもチャレンジをし続けるその原動力はどこにあるのでしょう。



映像に舞台に、第一線で活躍し続ける風間さん。小学生のころは子役として、太秦の東映京都撮影所に通い詰めていた時期があったといいます。

「母と撮影所近くの旅館で暮らしていたんですが、撮影のない日は二人で京都をめぐりました。嵐山、清水寺、金閣寺、銀閣寺、苔寺…。あのときの美しい風景はいまだに忘れられません」

そのころ大川橋蔵さんや中村(萬屋)錦之助さんといった大スターを間近に見ていたことから役者に憧れたそうですが、高校生で舞台演劇に開眼。早稲田大学の学生劇団などで活動したのち、演出家のつかこうへいさんと出会います。「熱海殺人事件」などの舞台で注目され、ほどなくつかさんの戯曲を映画化した「蒲田行進曲」で大ブレイクをはたしました。安定した活躍をみせる風間さんが、この春は「リトル・ナイト・ミュージック」で、人生初のミュージカルに挑戦。

「つかさんに『お前はリズム感がないから踊るな』と言われていたんです。でも今回は、ほぼ踊りはなく、何より大竹しのぶさんと舞台初共演ができるから引き受けました」

映像作品での共演でお互いの力を認め合い、“いつか一緒に舞台を”と言い続けて27年! 念願の共演だったのです。

「でも稽古が始まると大苦戦。演出家に『体に歌をしみこませて』と言われたので帰宅後も歌い続けて。まさに悪戦苦闘でした。でも“芝居と歌が自然に連動するミュージカルにしよう”と大竹さんと目標を掲げて奮闘し、その部分に関しては手応えを感じています。苦労しましたが、やはり挑戦してよかったと思っています」

芝居こそが健康でいられるひけつ

風間さんは、次なる挑戦も控えています。

「アーサー・ミラーの代表作である舞台『セールスマンの死』です。これまで数々の名優が演じてこられた深みのある役で大きな挑戦になりますが、演出の長塚圭史さんが熱く誘ってくれたこともあり、覚悟を決めました」

97年から取り組んでいるひとり芝居も風間さんのライフワーク。来年には8作目の新作が予定されています。

「古希となる来年に3作品を一挙上演するつもり。1人で3時間以上しゃべりっぱなしになりますが、やってやろう!と」。そう目を輝かせます。50年に及ぶキャリアがあっても、風間さんが常に新しいことに挑戦し続けるのは、なぜでしょう。

「役者をやってると元気でいられるから。酒もタバコも好きだけど、舞台を控えていると自然とむちゃしなくなるし、舞台前のストレッチなどで運動も習慣になる。セリフを覚えるために頭も使う。元気で長生きしたいからこそ、やれる限り芝居をし続けたい」

この芝居への情熱こそが、風間さんの原動力なのですね。

(文・吉永美代

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