ホーム > > 特集:社会・生活 > 月1回、大山崎の民家がサロンに変身

月1回、大山崎の民家がサロンに変身

「高齢者が気軽に訪れ、楽しい時間を過ごせる場所をつくりたい」との主宰者の思いから、今年の7月にスタート。毎月第3月曜日の午前中、大山崎町の民家が交流の場になっています。

「今日も寒いですね」「でも、集まれる場所があると出かけようという気分になれる」といった声も。70代をはじめ、地域の民生委員なども交じり、にぎやかな雰囲気です

会場は、阪急「西山天王山」駅西側の住宅地にある一軒家。「西法寺サロン」と書かれたのぼりが目印です。入ってすぐの部屋に、参加者が集まっていました。

「西法寺サロン」の主宰者は、この家に住む永田正明さん(82歳)。自宅をそのまま開放しているため、テレビがあったり本が並んでいたりと、アットホームな雰囲気です。

参加者は「12月8日(土)に離宮八幡宮で『冬のえごまフェスタ』というイベントが行われるんですよ」「知らなかった。楽しそうですね」「私も行ってみようかな」と、盛り上がっているよう。

この日は、14人の参加者のうち10人が男性でした。永田さんによると、「女性が中心というサロンが一般的みたいですが、ここでは男性が目立ちます。主宰している私が男性だからかもしれませんね」とのこと。

知り合いに誘われたのが参加のきっかけという岡島清弘さん(72歳)も、「友人の家に遊びに来ているような感覚。毎月開催を楽しみにしています」。

印象的だったのが、永田さんが参加者の様子を見て、いろいろな人に話し掛けていたこと。

「せっかく訪ねてくれたのだから、また来たいと思ってもらえるようにしたいんです」

こうした気配りもあってか、リピーターも増えているそうですよ。

ウオーキング中の人への声掛けやチラシ配りでアピール

阪急「西山天王山」駅から徒歩約15分。のぼりが立っているときは、サロンを開催中です

「初めての人でも気軽に立ち寄ってほしいです」と永田さん

そもそも永田さんがこのサロンを始めた発端は、近所の人との会話などから、高齢者は外出が減っていくことが気になっていたからだったとか。

「私自身は、10年ほど前に妻が亡くなってから1人暮らしを続けてきました。生活していく中で、あまり人と交流する機会を持たない高齢者が訪れやすい場所をつくりたいと考えるようになったんです」

そんな永田さんを、大山崎町社会福祉協議会がサポート。アドバイスを受け、サロンを立ち上げることになりました。今はウオーキングをしている人に声を掛けたり、チラシを配ったりするなど、積極的にサロンをアピールしています。

「メインターゲットは地域の高齢者。ですが、さまざまな出会いの場になればと思い、年齢や居住地に関係なく誰でも歓迎しています」

「気の合う友人に出会えた」「興味を持つ分野が増えた」という参加者も。

「地域のための場所になっていると思うとうれしいです。これからも、皆さんの交流のきっかけの場になれば」

「西法寺サロン」(大山崎町円明寺西法寺1-18)は毎月第3月曜日午前10時~正午に開催。参加費は無料。次回は12月17日(月)。問い合わせは永田さん=TEL:075(957)3094=へ。

このページのトップへ