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映画で地域が盛り上がっています

最近、全国各地で市民ぐるみの映画製作が行われ、注目されているよう。京都でも、〝映画〟をキーワードに地域が盛り上がっています。新たな作品や上映イベントなど、さまざまな動きを探ってみました。

学生とプロが協力、モチーフは〝嵐電〟です

井浦新さんから
映画「嵐電」には現在と過去、現実と非現実が同居するシーンがいくつもあります。京都という土地だからこそ、ちょっとした奇跡や奇々怪々なファンタジーが起きても不思議ではないと思えるんです。今回の撮影は大好きな嵐電と一緒にいられてとても幸せでした。

井浦新さんは、鎌倉から京都にやってきたノンフィクション作家という役どころ
©Migrant Birds / OMURO / Kyoto University of Art and Design.

同大学高原校舎の中庭で。左から、大森さん、安井さん、鈴木さん、キャストとして出演した石田健太さんと若井志門さん

嵐電の駅や沿線の地域を舞台に、3組の男女が繰り広げる恋の物語―。

京都造形芸術大学映画学科では、学生とプロが共同で映画を作るプロジェクト「北白川派」に取り組んでいます。その第6弾として製作されたのが、俳優・井浦新さん主演の映画「嵐電」です。

監督は同学科准教授の鈴木卓爾さん。「製作会社のプロデューサーに、嵐電をモチーフにした映画を撮らないかと声を掛けられたのがきっかけでした」

製作に参加した学生は1年生から4年生まで50人以上! 安井希歩乃(きほの)さんは、現場の実務を担当。京都育ちの大森円華(まどか)さんは、録音のほか〝地元の人の視点〟で意見を出すなど、シナリオ作りや演出に協力したそうです。

「街並みの中、線路を走ったり、車と並んで路面を走ったりしながら進む嵐電は、見る者を飽きさせないユニークな電車。京都の人には、自分が住む町の美しさを再確認してほしいです。全国の人にも、嵐電の存在を知ってもらえれば」(鈴木さん)

映画「嵐電」は6月21日(金)まで「京都シネマ」(下京区水銀屋町620 COCON烏丸3階)で、6月22日(土)からは「出町座」(上京区三芳町133)で上映予定。なじみある風景や学生たちの演技などに注目してみて。

アートも楽しめる、町ぐるみの映画祭

京都市長の門川大作さん(中央)と、京都市盛り上げ隊のメンバー ※2018年実施風景

「京都映画祭」を引き継ぎ、2014年に「映画もアートもその他もぜんぶ」という新たなテーマを掲げてスタートした「京都国際映画祭」。主催は京都国際映画祭実行委員会ですが、京都市もさまざまな形で支援・協力しています。

「昨年の同映画祭アート部門では、市も協力して公園や図書館などにアート作品を展示。各所にアート作品があることで、町ぐるみで映画祭を楽しみ、盛り上げる雰囲気づくりにつながっています」と、京都市文化芸術企画課の永原卓郎さん。

「京都に縁がある芸人による『京都市盛り上げ隊』もPR活動で大いに活躍してくれました。今年も秋に開催予定の映画祭を、ぜひ楽しみにしてほしいですね」

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