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長岡京で集う「男の居場所の会」

会社ではなく、家でもない、定年後の男性たちの新しい居場所。そんな場をつくろうと8年前に長岡京市に発足した「男の居場所の会」。芸術に旅におしゃべりにと多彩に活動しています。同会の定例会を訪れました。


取材時は、23人の会員が集合。前列右から2人目が岸本さん。8月に入会したばかりという橋本和也さん(73歳・後列右から3人目)は「この年になると人との出会いがなくなるから、これからが楽しみです」

「この近辺に住む会社員は、ほとんどが大阪や京都市内に通勤しているから地元での人付き合いがないんです。つまり、定年するとご近所に友達がいない人が多い。そして家では肩身が狭い(笑)」。そう話すのは、自身も元会社員で「男の居場所の会」会長の岸本裕次さん(72歳)。退職後、長岡京市でボランティア活動をしていた岸本さんですが、公民館で一日を一人で過ごす男性たちの姿を目の当たりにし、「シニア男性がいきいきできる場が必要」と考え、同会を立ち上げました。

毎週木曜日には、当番制の議事進行係が中心となり、さまざまなテーマで話す「定例会」を開催しています。取材で訪れた定例会の議題は「ホームページについて」。同会のホームページ制作担当で進行係の佐々木武次さん(69歳)が、その内容を説明します。それに対し、会員からは「このコンテンツは不要じゃないか」「セキュリティーを高めるために、もっと工夫しては」と口々に意見が。

意見が対立するときもあれば、それぞれの考えを尊重する中立の意見も出たり、その白熱した議論は圧倒的! 時には誰かがジョークをはさんで和む場面も。「ただの趣味クラブじゃなくて、ここにきたらしっかりしゃべれる、というのが大事やと思うんです」と岸本さん。定例会が終了しても、議論の続きや、世間話にと、みなさんの会話はまだまだ続いていました。

興味が発展、12の分科会に1年に1度の作品展も

定例会のほか、活動の中心となるのは「会員の『こんなんやりたいなぁ』から始まった」という分科会。料理教室から、版画教室、JRの「青春18切符」を使って旅する会、グラウンドゴルフなど、12の多彩な分科会があり、それぞれのペースで活動しているそう。

11月4日(木)~7日(日)には、分科会で作った版画や絵画のほか、会員たちによるさまざまな芸術作品を一同に集め、その名もユニークな「自我自賛展」が行われます(詳細は表参照)。

5回目を迎える今回は、会員たちが撮影した写真の「フォトコンテスト」も同時に開催されます。一般の人からの投票を募っていて、長岡京市民活動サポートセンターで11月3日(祝・水)に受け付ける予定だそう。
同会についての問い合わせは、岸本さん=携帯090(4640)9187。


分科会の活動は、日程や会場はそれぞれで決めて、会員なら誰でも参加可能。いくつもかけもちしている多忙な会員もいるのだそう。写真は「料理教室」「老春キップ旅行会」「楽版会」より

自画自賛展

期間/11月4日(木)~7日(日)午前10時~午後6時(最終日は4時まで)
場所/バンビオ1番館2階 市民ギャラリー(JR「長岡京」駅前)

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