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2月22日(水)〜3月4日(日)「西国街道ひな人形めぐり」
向日市のあちこちにかわいい華やかおひなさま

3月の春の節句を前に、向日市では春を先取り、華やいだ気分になれるイベントが行われます。それが「西国街道ひな人形めぐり」。向日市内の西国街道沿いにある旧家や商店街の計20カ所以上に、愛らしいおひなさまが飾られますよ。

開催場所の一つとなる、中小路家住宅で。「期間中は、この空間が、たくさんのひな人形で埋まります」と中小路忠也さん(後列中央)。3月4日(日)には、お茶席も設けられます(1人1000円、要予約)

向日市内でひな人形の公開展示が始まったのは3年前。

「向日市文化資料館と、西国街道沿いの旧家・富永屋、中小路家住宅の3カ所で飾ったのが始まりです」と中小路家住宅の中小路忠也さん。同資料館所蔵品のほか、中小路さん夫妻が収集していたひな人形を飾ったこの展示会は好評を博し、以後毎年開催されることに。展示場所も、昨年は5カ所にまで増えました。

しかし今年、催しは一気にスケールアップ!

向日市商店街にも声をかけ、展示場所が20カ所以上に増えたのです。さらに、向陽小学校の1年生が折り紙を使って作るひな飾りが商店街の空き店舗に飾られます。

「市を挙げての取り組みにまで成長してきました」と実行委員の吉川正一さん。

新旧さまざまなおひなさま

全国で開催されているひな(人形)めぐりは、旧家に伝わるひな人形を公開し、それらを鑑賞してまわる形が一般的。しかし「西国街道ひなめぐり」は、新旧さまざまなおひなさまや、剪画(せんが・黒い紙を使った切り絵)、ちぎり絵、木目込み人形など、地域の人の手によるひな人形が飾られる点が特徴です。

「わが家でも戦時中に祖母から贈られたおひなさまや知人の江戸後期のおひなさま、それにご近所のみなさんの作品を飾ります」と西国街道沿いに住む塩﨑倫子さん。 「京都は空襲の難を逃れたこともあり、古いおひなさまが残っている家も少なくありません。『この機会に、ぜひ飾って』と申し出てくれる人が増えてきました」

ちなみに、向日市は西日本一面積が小さいそう。「歩いて回れる規模なので、こうしたイベントにはもってこい」と片山雅代さん。来年はJR「向日町」駅にまで規模を拡大したいという夢もあるそうですよ。

期間中に展示予定のひな人形を、一部紹介します


▲こちらは大正期のもの。ぼんぼりとともにくす玉を飾るのが特徴

▲江戸後期に作られたひな人形。緋毛氈(ひもうせん)の代わりに、エキゾチックな柄の布が使われています

▲お軸に描かれたおひなさま。「初節句の祝いに友人や親戚から贈られたようです」と中小路睦子さん

▲京都や大阪のひな人形は、お道具の一つとして段飾りの一番下に、水屋を模したものも飾られていたそう

▲明治期に作られたおひなさまの三人官女。立ち姿で、狆(ちん)を連れています

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