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50年以上、石を愛し続けた男性が私設博物館をつくりました
少年時代からの夢がキラキラ

子どものころから鉱石に魅せられ、50数年ー。そんな男性が、今年2月、西京区の自宅を改装して、さまざまな鉱物の結晶を展示する博物館「髙田クリスタルミュージアム」を作りました。

断面が桜の花に似ていることから、その名前が付けられた桜石(写真右)。「母岩(写真左)と呼ばれるこちらの石を見てください。ところどころ、丸いしみのようなのが付いているでしょう? ここには、もともと、円柱形の結晶がくっついていました。それを折ったものが桜石です」と髙田さん

「こちらは地元・大原野で見つけた石です」と、標本箱に収められた岩石を見せてくれた髙田さん。このほか、桂川や高野川などで集めた岩石の箱も。同じ種類のものでも、微妙に色合いが違うのが不思議です

「これは京田辺市で見つけた水晶。こっちは、長野県の標高約2400mにもなる山地で見つけた石で…」

と、説明をしてくれたのは「髙田クリスタルミュージアム」館長の髙田雅介(まさゆき)さん。2004年に理科教諭として勤めていた高校を55歳で定年退職。その数年後、2年の準備期間をへて、ミュージアム開設に踏み切りました。 同館に展示されている鉱物は、髙田さんが10代のころから50年近くかけて集めてきたもの。

「自分で採集したものもあれば、海外で行われる市で買ったものもあります。ミュージアムには数百種類の結晶を展示していますが、これは集めてきたもののほんの一部。2階にも鉱物の保管用の部屋が2つあるんです。妻にはあきれられていますね(笑)」

理科の魅力を伝えたい

ピンク色や緑色、茶色のグラデーションなど、繊細で多様な色彩にうっとり

美しく透き通った水晶、草餅にそっくりな形をした「やきもち石」など、展示されている石は、眺めているだけでもあっという間に時間がたちます。

「きれいですよね。さらにすごいのは、これらの鉱物とその結晶にはどれも、こうした色や形になる理由があるということ。全部、化学式や数式といった科学的な方法で表せるんです」 髙田さんは実際に、お手製の模型を示しながら説明してくれました。自然がこれだけ精密で美しいものを作り出すなんて面白い! 実は、中学・高校時代、理科が一番の苦手科目だった記者ですが、その説明に思わず引き込まれてしまいました。

「このミュージアムを、子どもたちが自然科学への興味を育める場所にしたいんです。毎月1回、ここで科学教室を催しているんですが、熱心に通ってくる中学生の子たちがいます。彼らの学校には理科系の部活がないんですって。もと理科教諭として、理科離れの風潮には心が痛みます」 髙田さん自身、石にのめり込んだきっかけは、中学生のころ、偶然鉱物の研究者と知り合い、その人が熱心に鉱物について教えてくれたり、当時日本全国にあった鉱山に案内してくれたことだったと言います。

「あんなふうに僕も、子どもたちの探究心に応えていきたいですね」

髙田クリスタルミュージアムは、土曜日・日曜日の午前10時~午後4時開館(春・夏・冬休み中は、火・木・土・日開館)。臨時休館の場合もあるので、なるべく事前に問い合わせを。 西京区大原野灰方町456、TEL:075(331)2064。入館料は大人300円、高校生・大学生200円、小中学生100円。http://www7b.biglobe.ne.jp/~takada-crystal/

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