京都の山が色づき始める時期。
秋の花が見ごろを迎える寺院へ、かれんな姿をめでに出かけませんか。
斑点がホトトギスの模様に似ていることから、その名が付いたのだとか
ホトトギスは薄紫色をした、斑点模様が特徴的な花。天龍寺では、庭園「百花苑」など至るところで見られます。「曹源池庭園」に広がる、嵐山や亀山の借景との眺めも絵になりそう。
平安時代にも咲いていたかと思うと、不思議な気分になりそうですね
嵯峨天皇の時代、大沢池に浮かぶ菊ケ島に生えていたというサガギク。11月1日(土)~30日(日)に「嵯峨菊展」が開かれ、花が飾られます。白、黄、ピンクなど、彩りも豊か。天に向かって伸びる姿は、心が洗われるようですね。
(上)丸みを帯びた葉もかわいらしいツワブキ
(下)ベニバナトキワマンサクは細長い花びらが印象的
妙心寺退蔵院の「余香苑(よこうえん)」へ。狩野元信の作とされる枯山水で目にできるのは紫のホトトギス。あずまやのそばには黄色のツワブキやシュウメイギク、茶室付近にはベニバナトキワマンサクが咲き誇ります。季節の鮮やかさと、落ち着いた庭の雰囲気を味わっては。
〝竹の寺〟として知られる地蔵院。こちらの庭園で見られるのはセンリョウ、サザンカ、ヤブツバキです。竹の緑と花の赤がコントラストに。方丈の縁側に座って観賞できます。
見回せば、あちこちに白や赤の花が開いています。こちらはサザンカ。敷地のほぼ半分を占める鏡容池の周りを歩けば、水に映る色彩豊かな木々とともに楽しめます。