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古寺で出あう、現代作家によるふすま絵

京都に数多くある古寺。出かける理由に、芸術鑑賞を加えてみませんか。今回注目したのは〝ふすま絵〟。しかも、現代作家が手掛けた作品を紹介します。歴史ある空間で存在感を放つ現代の感性に触れてみては。

染色画家・鳥羽美花さんの作品が置かれているのが建仁寺の小書院。

「凪」はまるで水墨画のような作品です。白と黒の景色を目に焼き付けたら、この絵の裏側を見られる庭園に面した部屋へ移動しましょう。

すると世界は一変!

そこには、ブルーのグラデーションで生み出された「舟出」が現れます。色合いの劇的な変化はあるものの、共通するのは静けさ。水面に映る山々、広がるさざ波。この風景を見ている人物は、どこから来て、どこへ行くのか、染色ならではの“にじみ”もまた、意味深さを演出しています。

●東山区大和大路通四条下ル、TEL:075(561)6363。午前10時~午後4時30分(午後5時閉門 ※3月1日~10月31日の拝観時間)。拝観料(大人)500円

2009年制作。中には、文張地蔵菩薩と卒塔婆小町座像が安置されています

本堂へと向かう廊下を曲がると視界に飛び込んでくる、〝はねず色〟と呼ばれる鮮やかな赤色が基調の色合い。絵描きユニット「だるま商店」の「極彩色梅匂小町絵図」です。近づいて見ると…、なんと細かい! 数えきれないほどの人や動物が描きこまれています。

4枚のふすま絵からなるこの作品は、左から右へと、同院とゆかりの深い小野小町の誕生から晩年までを表現。3枚目には現在の隨心院が描かれ、春の行事「はねず踊り」をスマートフォン片手に見る若者の姿も。もちろんこの画面にも小野小町が描かれています。今もどこかで、「はねず踊り」を楽しんでいるのかもと想像がふくらむ作品です。

●山科区小野御霊町35、TEL:075(571)0025。午前9時~午後4時30分。拝観料(大人)500円 ※今年の拝観停止日は6月7日(火)・8日(水)、9月12日(月)・13日(火)

鮮やかな青に白い滝。迫力と清涼感が伝わってきます

「時の流れを象徴するモチーフ」として描かれた滝。「大徳寺聚光院創建450年記念特別公開」で、日本画家・千住博さんの作品「滝」の鑑賞を。狩野永徳とその父・松栄の国宝障壁画とともに公開されます。

2017年3月26日(日)まで。6月の拝観休止日は10日(金)・11日(土)・18日(土)・19日(日)・27日(月)・28日(火)。7月以降はホームページ(http://www.kyotoshunju.com/?temple=daitokuji-jukoin)で確認を。拝観はツアー形式で、30分間隔で実施。1回15人、予約優先(定員に余裕があれば予約なしで鑑賞可能)。予約はホームページから。

●北区紫野大徳寺町58。特別公開に関する問い合わせは京都春秋事務局=TEL:075(231)7015=へ。拝観は午前8時45分~午後4時(最終受け付け)。拝観料2000円

青蓮院門跡 華頂殿 襖絵 蓮三部作 青の幻想・生命賛歌・極楽浄土
制作時期:2005年1月 撮影:打田浩一

淡い青のハスが揺れる「青の幻想」。生き物たちも描かれた「生命賛歌」。青、赤、黄、白のハスが咲く「極楽浄土」。青蓮院門跡の連なる部屋を3テーマに分け、それぞれのハスを表現したのは絵師・木村英輝さんです。

合計60面に描かれたハスを見ながら歩いていると、次第に自分が池のハスの間を滞っているような不思議な気分に…。ふと顔を上げると庭園に広がる池。その池にもハスが咲いているような錯覚を覚える光景でした。

●東山区粟田口三条坊町69-1、TEL:075(561)2345。午前9時~午後5時(午後4時30分受け付け終了)。拝観料(大人)500円

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