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お母さんの息抜き、多世代の交流の場に

「子育て中のママがほっとできる居場所をつくりたい」。そんな思いで、今年の6月から実施されているのが「子育てほっとタイム」です。お母さんや地域の人たちが、ケーキやお茶を楽しみながら、育児の話で盛り上がっています。

「笑顔いっぱいの会」のメンバー。左から野田由紀子さん、東澄美子さん、古野さん、安井佐知子さん、松井さん。取材当日は仕事の都合で吉田恵子さんが欠席でした。「孫がいるメンバーがほとんどなんです」と古野さん

月1回のペースで開かれている「子育てほっとタイム」。2回目の開催日に取材に訪れました。

会場となるのは「トトハウス」。イベントを企画した「笑顔いっぱいの会」のメンバー・松井章子さんが開いた一軒家のカフェです。「休みなしの子育てだから、お茶を飲みながらちょっとでも息抜きをしてもらえれば」と、松井さん。

「1回目は親子3組の参加でしたが、今回は都合がつかず親子参加は1組です」。ほかに3人の子どもを持つお母さん、近所に住む80代の女性の姿も。「異年齢の交流の場になればとも思っているので、子育て世代でなくても参加OKです」とのこと。

開始時間の午前11時になると、参加者がテーブルを囲んで着席。前半は子ども向けのプログラムです。保育士をしていた古野幸子さんが、触れ合い遊びや絵本の読み聞かせ、歌遊びなどを行います。

後半は、ケーキと飲み物が出され、おしゃべりの時間に。子どものおやつは用意されていませんが、各自で持ち込み可能。

「うちの子は全然野菜を食べないんです」「子どもにイライラしちゃうこともあって」など、参加者から子育ての悩みが飛び出します。

古野さんは「うちは子どもが4人いて、もういい大人ですがいつまでたっても気になりますよ。今言えるのは、いいところを見つけたら、ぜひほめて抱きしめてあげてということ。さすがに大きくなったらできなくなるので(笑)。自分のときは怒ってばっかりだったので、偉そうに言えないんですけど」。

そんな話をしている大人たちのそばで、1歳の男の子が走り回ったりおもちゃで遊んだり―。相手をしているのは会のメンバーです。「特別な保育体制はとっていませんが、ちょっとした遊び相手にならなりますよ」

終盤には、80代の参加者が得意の折り紙を教えるシーンもあり、終了時刻の正午を過ぎても話し声が絶えませんでした。

絵本の読み聞かせを行う古野さん(中央)。参加者のお母さんからは、「みなさんからいろいろな話が聞けて、来てみてよかったです」との声が

「笑顔いっぱいの会」は、50代~60代のメンバー6人からなります。子育てを通じて知り合った30年来の友人だとか。

「地域の人が交流できる場所をつくりたいという思いがあって、以前からトトハウスを会場に、音楽会や子ども向けのイベントなどを同じメンバーで実施していました」と松井さん。より広く多世代の交流の場づくりや子育て支援の活動をしていきたいと、同会を立ち上げたのが今年4月。今回のイベントはその一環です。

「昔は、外で遊ぶ子どもを見守ったり叱ったりする大人たちがいて、いろいろな世代の交流が当たり前にありました。今はそんな場面を見ることが少なくなったと感じていて。地域でもっと自然に触れあえる場所をつくっていきたいです」

ほかのメンバーからは「さまざまな人と話ができて、私たち自身が元気をもらっています」。

次回は、8月9日(火)午前11時~正午。申し込みは、トトハウス=TEL:075(202)3474=へ。前日までに連絡を。

  • 要予約、定員あり
  • 8月9日(火)午前11時~正午
  • 「トトハウス」(伏見区醍醐西大路町54、地下鉄「醍醐」駅から徒歩約8分)
  • 1人100円 ※大人のみケーキと飲み物付き

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