何げなく見ていたインターネット上で、気になる情報に出あった記者。西京区・大原野の畑の一角に、花で“I LOVE YOU”の文字がつくられているというのです。なぜ畑に愛の言葉が? その理由、調査しに行ってきましたよ。
洛西高校の南側、新林本通と竹の里北通が交わる交差点を西へ。500mほど進むと、ありました。右手の畑の斜面に“I LOVE YOU”の文字! 黄色とオレンジの花でつくられています。
「こちらです」と声を掛けてくれたのは、待ち合わせをしていた畑の持ち主。大原野のナス農家「クロスケの大原野元気畑」の田中クロスケさんです。
「皆さん注目してくれます。写真を撮っていく人も多いですね。この花はマリーゴールド。ナスに付くアブラムシ対策にもつながっています。アブラムシを食べるテントウムシが、好んで花に集まるんですよ」
それにしても、ただ植えるのではなく、“I LOVE YOU”と書いたのにはどんな理由があるのでしょう? クロスケさんの話は昨年にさかのぼります。
「大原野で農業を始めて3年目の昨年、この畑のことをもっと地域の人に知ってほしいと思い、“クロスケ畑”と書きました。“クロスケの畑”をアピールしてみたんです」
すると、通りがかりの人が「ク・ロ・ス・ケ・ば・た・け」と声に出して読んでくれるという、うれしい反響があったとか。
「ここを散歩コースにしている地元民もいて、朝4時ごろ、畑での作業中に『クロスケ畑か!』といった声が聞こえたことも。今年も、見る人が楽しめる言葉をつくろうと思いました」
「今年は何にしようか」と考えていたクロスケさん。昨年の地域住民の様子から思いついたのが、ドラマ・映画化された作品「世界の中心で愛を叫ぶ」でした。
「昨年は近所の皆さんが『クロスケ畑』と元気に声に出してくれました。今年は大原野の中心で愛を叫んでもらおう、と考えたんです(笑)」
さらに地域を盛り上げられたらと、この動きを「京都・大原野の中心で愛をさけべ! プロジェクト」と名付けることに。目印の看板も設置されました。
「ここで愛の告白やプロポーズをする人が現れたらうれしいですね」
まだその瞬間は訪れていませんが、親子連れなど、地域住民が「アイラブユー!」と叫ぶ姿も見られているとのこと。畑や田んぼが広がる開放的な雰囲気の中、大声を出すのも気持ちよさそうですね。
詳細は田中クロスケさん=TEL:080(4971)4036=まで。フェイスブックもあり。「クロスケの大原野元気畑」で検索を。