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お母さんたちの手作りご飯を地域のみんなで

「地域の子どもみんなで、あたたかいご飯を食べられる場所をつくりたい」。そんな共通の思いを持つ長岡京市の女性4人が立ち上げたのが「こども食堂ハチドリ」です。毎月第3土曜日、手作りの昼食を用意していますよ。

ハチドリのメンバー。(前列左から時計回りに)長谷川さん、山地さん、北川さん、夏原さん

第2回のメニューはカレーライス。オープンの2時間半前から仕込みを始めていたそう

メンバーとボランティアが協力して調理を行います

エプロン、三角巾を着けて台所に立つ女性たち。「いい匂い! おなかすいてきたね」と話す子どもたちの前に「どうぞ」とカレーライスが運ばれていきます。

2月中旬、第2回が行われた「こども食堂ハチドリ」。長岡京市内の貸しスペースで月1回開催され、誰でも参加OK。訪れた人は自由に食事がいただけます。

料理を担当するのは、メンバーの長谷川暁美さん、夏原典子さんと、地域のボランティア。取材日はカレーライス、オニオンスープなど、4品を作っていました。

カレーは甘口、辛口の2種類を用意。「お代わりもできるの? じゃあ2杯目は甘口にする!」「おいしかったから、次も辛口がいい」と、子どもたちは好みに合わせて選んでいるようです。

「カレーはどのくらい辛くしていいのかなど、最近の子どもの好みに悩むことも」と、60代の夏原さん。夏原さん、長谷川さんのほか、3歳、6歳の子を育てる山地みのりさんや、同じく6歳の子を持つ北川憲子さんと、メンバー4人で相談してメニューを決めているのだとか。

前回も訪れたという小学生3人組や、4歳、6歳の兄弟を含む家族連れなど、参加者の顔ぶれはさまざま。「次はタケノコを持ってくるよ」との近所の男性の言葉に、「うれしいです」とメンバー。

「食材を寄付してくださる方も多いです。前回タマネギをたくさんいただいたので、カレーとオニオンスープにたっぷり使いました」(長谷川さん)

ポップコーン作りで子ども同士交流も

「ポップコーンってこうしてできるんだ」と子どもたちからは驚きの声も

食事が終わると、「ポップコーン作りをしてみない?」と、山地さんから提案が。「やりたい!」と張り切る子どもたちが鍋の周りに集まります。

鍋のふたは透明なガラス。中を見ながら「ふくらんできた」と盛り上がります。数分後、ポップコーンが完成。「塩をかけよう」「コンソメ味もいいかも」と、アレンジして楽しんでいました。

山地さんは「今回のポップコーンのように、参加者が一緒に何かを作る時間も設けていけたらと考えています」と話します。

「ハチドリ」のメンバーが共通の知人を通じて知り合ったのは、昨年11月のこと。30代から60代までと年齢はバラバラですが、4人とも〝お母さん〟というのが共通点です。

「少人数で活動するのは大変ですが、ボランティアの方に助けてもらっています。大学生も来てくれるので、頼もしいですね」と北川さん。

「思いはメンバー全員同じ。子どもたちが安心して過ごせるような居場所づくりを目指しています。『ハチドリ』をきっかけに、大人から子どもまで地域の輪が広がっていけば」(山地さん)

日時 3月18日(土)午前11時~午後2時 
※毎月第3土曜日開催。時間内出入り自由
会場 きまぐれcafeぽちゃな
(長岡京市八条ヶ丘2丁目6―9、阪急「長岡天神」駅から徒歩約15分)
※第4回以降も共通
料金 子ども(18歳未満)無料 
※大人は募金制
問い合わせ Email:hachidorikodomo@gmail.com

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