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メンテナンスの裏側、探ってみました

毎日の暮らしを支える、交通機関やライフライン。今回は、それらが問題なく機能するのに欠かせない、メンテナンスの裏側を探ってみました。なかなか目にする機会がない光景に、「こんなふうにチェックをするんだ」という発見も。細かな作業に注目です。

を聞き、動きを目で見て車両をチェック

京都市営地下鉄

毎日休みなく運行する京都市営地下鉄。烏丸線は「竹田」駅、東西線は「醍醐」駅近くに車庫があり、車両のメンテナンスが行われています。竹田車両基地を訪ねると、シルバーの車体に緑色のラインが入った、烏丸線の車両が止まっていました。

「烏丸線は6両編成の車両が20、全部で120車両あります」とは、京都市交通局高速鉄道部車両工場長の松田誠二さん。

「10日以内に1回の『列車検査』、3カ月以内に1回の『月検査』、さらに4年以内に1回の『重要部検査』、8年以内に1回の『全般検査』と4種類の検査を通し、メンテナンスをしています」

取材では「列車検査」を見学。同部車両工場竹田検車区の大西透馬さんが車両に上り、上部に設置された装置をハンマーでたたいたり、手で持って動かしたり…。何をしているのですか?

「パンタグラフのチェックをしています」と大西さん。パンタグラフとは、架線から車両へ電流を取り込むための装置のことです。

「ボルトが緩んでいないか、ハンマーでたたいて確認しています。緩んでいると、音で分かるんですよ。架線にパンタグラフがきちんと当たるかも、手で動かして確かめます」(大西さん)

このほか、ブレーキが正しい角度で車輪に接触するか、運転室の操作レバーの動きは問題ないかといったことから、切れかかった電球はないか、車内放送がきちんと流れるかなども点検しています。

【上】大西さんが、架線に接触する部分に取り付けてある、パンタグラフの銅板の厚みをチェック 【左下】車輪にブレーキが真っすぐ当たるように調節中 【右下】先頭と最後尾、それぞれの車両に1人ずつ乗り込み、両方に設置された運転台の確認も。レバーを操作したときの動きなどが連動しているかを確かめます

同部車両工場竹田検車区主任の村岡晃匡さんに、作業上、心掛けていることを尋ねると、「一つのミスが安全な運転の妨げになることも。確実に作業をすることを意識しています」と教えてくれました。

「月検査」では、モーターのカバーを外して点検するなど、機器のより細かな確認をするそう。「重要部検査」と「全般検査」は車両の主要部分を取り外して車両全般について検査をするため、約2カ月かかるのだとか。同じ内容の検査は醍醐車庫でも実施されています。

安全な運行の陰には、細かなチェックの積み重ねがあるのですね。

表示パネルを外し、接近マークを点検

市バス

【左】停留所にあるバスロケーション 【右】扉式になっている、外側のアクリル板を開けた状態。林さんがマグサインを取り外します

市バスの停留所にあるパタパタとマークが動く標識、と聞けばピンとくる人は多いのでは。バスの接近を知らせる「バスロケーション」、通称〝バスロケ〟です。

「京都市内に約500基設置。マークが動く『無線式』と、液晶ディスプレー型の『インターネット式』の2種があります」と話すのは、京都市交通局自動車部技術課の亀石直也さん。今回は、無線式のバスロケのメンテナンスについて教えてもらいました。

作業をするのは、バスロケの管理を担う、新潟通信機株式会社京都営業所の所長・林宏之さん。まずは、ドライバーで行き先や停留所名が記載された表示パネルを取り外します。すると、黒色の丸い板がむき出しに。

「板の裏側にはバスのイラストなどが描かれていますよ」と林さん。

マグサインを設置する部分のネジが締まっているかをチェック

制御器の配線に異常がないかなどを点検

「この丸い板が、バスの接近を知らせる『マグサイン』。磁石が入っていて、電波を受信し、電気が流れると回転する仕組みです」

マグサインは意外にも手で簡単に取れるよう。劣化していないか、設置場所のネジが締まっているかなどを確認します。

バスロケの下部も点検。無線の受信機などが内蔵された制御器のスイッチなどが正常かを確かめます。

「3、4カ月に1度は、バスロケを一斉点検。そのほかスピーカーといった故障にも随時対応しています」(林さん)

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